成長期の子どもに多い怪我
こんにちは。
やまぐちスポーツ整骨院です。
当院は、スポーツやダンス、バレエをやっているお子さんに多くご来院いただいております。
子どもの成長期は、体が大きく変化する特別な時期です。
身長が一気に伸び、筋力も徐々についてきますが、骨・筋・腱の成長スピードは同じではありません。
筋肉と骨などの成長のアンバランスが、時として「怪我」や「痛み」を起こします。
成長期を過ぎると自然とおさまるものもありますが、痛みを我慢して練習を続けることで、将来に影響することもあります。
成長期の子どもに多い怪我として
・シーバー病
・オスグッド
・疲労骨折
・腰椎分離症
などがあげられます。
いずれも使いすぎや成長期が大きく関係する怪我です。
本日は、これらについて解説していきたいと思います。
1.シーバー病
シーバー病は、成長期のかかとの痛みを代表する疾患です。
「踵骨骨端症」とも呼ばれ、10歳前後のスポーツをよくする子に多く見られます。
この時期の踵には、成長途中の骨端核があります。
この部分はまだ未熟なため、ジャンプやつま先立ちでアキレス腱が繰り返し骨端を引っ張ると、炎症を起こします。
シーバー病を発症しやすいスポーツ
シーバー病は、ジャンプなど、床反力がかかるスポーツによって生じやすくなります。
・バスケ
・陸上競技
・サッカー
などで特にみられやすい疾患です。
バスケでは、ジャンプが多く、着地の床反力がダイレクトに踵にかかります。
また、室内の床の硬さが影響することもあります。
サッカーでは、ダッシュ・ストップ・キックなど動作が多く、これらの動作はアキレス腱に強い牽引がかかります。
陸上競技では、特に短距離走や走り幅跳びの競技にみられます。
全力疾走によるアキレス腱への高負荷や、前足部から踵にかけての強い蹴り出しが大きなストレスとなります。
2.オスグッド
オスグッドとは、膝のお皿の下にある脛骨粗面にに痛みや腫れが起きる障害です。
こちらもオスグッド同様、発達途中である骨端核が、大腿四頭筋によって強く引っ張られることで生じます。
オスグッドを発症しやすいスポーツ
オスグッドを発症しやすいスポーツは、
・サッカー
・バスケ
・バレー
です。
もちろん他のスポーツでも起こる怪我ですが、これらのスポーツをやっている子によるご来院が多いです。
特にサッカーでは頻発度が高く、ダッシュと急停止の繰り返しやキックが、大腿四頭筋を駆使させます。
また練習量が増えることで、大腿四頭筋の負担が大きくなりやすいスポーツです。
バスケ、バレーは、どちらもジャンプが多い競技で、膝の屈伸が繰り返し行われます。
着地時には、前太ももがブレーキとして働くことが多く、大腿四頭筋の負荷が高まります。
3.疲労骨折
疲労骨折は、一度の大きな衝撃ではなく、小さな負荷の積み重ねによって起こる微細な骨折です。
脛、中促骨、腰椎、大腿骨などにみられやすく、主にオーバーワークが原因となります。
疲労骨折を発症しやすいスポーツ
疲労骨折は、
・陸上競技
・ダンス
・バレエ
で発症しやすい障害です。
陸上競技は、繰り返しのランニングによる衝撃や、スパイクのクッション性の低さが疲労骨折に繋がります。
また、陸上は距離、タイム、本数など、数値として見えやすいため、「前回よりも速く」「昨日より多く」といった意識がオーバーワークになりやすかったりもします。
バレエでは、足先を酷使するため、特に中促骨の疲労骨折が多くみられます。
4.腰椎分離症
腰椎分離症は、成長期の子どもに多くみられる腰の疲労骨折です。
腰椎の後方にある椎弓という部分に繰り返しの負荷がかかることで、ヒビ（分離）が入る状態を指します。
腰椎分離症を発症しやすいスポーツ
腰椎分離症は、
・野球
・陸上競技
・バスケ
に多くみられる障害です。
野球では、背骨の回旋運動の繰り返しが大きなストレスとなります。
さらに、利き腕に回旋方向が偏りやすく、アンバランスによってストレスが助長されやすくなります。
バスケでは、ジャンプによる腰の負荷が大きく、また腰が反った状態でのシュートなども影響します。
陸上競技では、特に走り幅跳び、高跳び、三段跳びの選手に多くみられます。
成長期に注意すること
成長期は、伸びる時期であると同時に壊れやすい時期でもあります。
また、意欲が大きい時期のため、頑張りの調整が難しい時期です。
成長期の練習で注意したいことをいくつかご紹介します。
①痛みを我慢しない
成長期の痛みは、骨の成長軟骨、腱の付着部
に負担が集中しやすく、我慢することが悪化になりやすいです。
痛みを我慢して続けることで、成長に支障がでることがあります。
子どもが痛みや練習量を調整することはなかなか難しいため、家族や指導者がコントロールすることも必要です。
ときには休む勇気というのも大事となります。
②練習量の調整
急に練習量が増えたというときに、怪我は起こりやすくなります。
成長期は、それぞれの筋力や成長に見合った練習をすることが重要です。
伸びる時期というのは、個人差があり、無理をすることが必ずしも成長に繋がるとは限りません。
③柔軟性とトレーニングのバランス
身体が柔軟すぎても、逆に硬すぎても怪我をしやすくなります。
柔らかくて筋肉が少なめな子どもは、柔軟をしすぎるよりも、支えるための筋力トレーニングを練習メニューに加え、身体が硬い子どもは、可動域を出すためのトレーニングやリリースを積極的に行いましょう。
④休息と睡眠・食事
休息・睡眠・バランスの取れた食事は、成長期の子どもにとって最も大切なことです。
運動ばかりしていて、これらがしっかり取れていないと、修復や回復ができず、成長に繋がりません。
身長など、この時期にしか伸ばせないものがあります。
技術やテクニックの向上も大切ですが、優先すべきは「成長」です。
まとめ
成長期は、骨や筋肉が急速に変化するためケガが起こりやすい時期です。
将来も安全にスポーツを続けられるように、オーバーワークには注意しながら練習することが重要です。
また、大人は無理をさせず、うまく調整してあげられる環境作りを心がけましょう。
シーバー病について
オスグッドについて
疲労骨折について
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また東京出張も月に数回行っております。
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