甲出しにも関わる関節「距骨」
こんにちは。
やまぐちスポーツ整骨院です。
みなさんは「距骨」という骨をご存知ですか?
聞いたことがあるという方もいらっしゃると思いますが、この骨はバレエダンサーにとってとても重要な骨です。
本日は、この距骨の重要性について解説していきたいと思います。
距骨とは?
そもそも距骨とはどこにある骨かわかりますか?
距骨は足関節にあります。
足首の中央にあり、脛の骨である腓骨と、踵の骨である踵骨の間にある関節の要です。
足関節を構成する中心の骨です。
他の骨と違い、距骨には筋肉や腱が直接つきません。
そのため周囲の骨と関節の動きによって位置や動きが決まる、とても不安定な骨ともいえます。
つまり、ズレやすい骨でもあります。
距骨は全体重を支える支点でもあります。
身体の重みは、脛骨→距骨→踵骨という流れで地面に伝わります。
ということは、この距骨がズレてしまうと、足首だけでなく、さまざまな動きがスムーズに行えなくなってしまうということです。
バレエ動作での距骨の運動
①プリエ
プリエは、足首の背屈動作です。
背屈とは、つま先に対して脛骨が前方に倒れる動きです。
このとき、距骨は、脛骨と踵骨の間で後方に滑るような運動をします。
同時に、わずかに下に下がる動きも伴います。
このことから、距骨が後方へスムーズに滑ることが重要となります。
足関節に問題があり、距骨が後方にスムーズに滑らない場合、足首の詰まりを感じます。
ジャンプなどで足首に痛みを感じることもあります。
②ルルベやポワント
ルルベやポワント時には、プリエとは逆に足首は底屈します。
足首が底屈するとき、脛骨は後方に傾き、距骨は前方へと滑ります。
また、プリエと同様に、わずかに下へも下がります。
ルルベでは、足裏のアーチを保ちながら距骨が前方に滑ることが必要となります。
ポアントでは、さらに距骨の前方滑走が大きくなります。
距骨がうまく前に滑らないと、「甲が出ない」「前に乗れない」「膝が曲がる」ということが起きやすくなります。
また、足首の詰まりや痛みが生じることもあります。
③足首のコントロール
距骨は、前方と後方の滑る動きに加えて、距骨は内反外反、内旋外旋という動きもわずかに生じます。
内反は、踵骨が内側に傾き、距骨がわずかに外上方に動きます。
ルルベやポワントでの動作で、このわずかな動きが使われます。
外反は、踵骨が外側に傾き、距骨がわずかに内下方に動きます。
これは、プリエやジャンプの着地で使われる動きです。
内旋外旋は、主に水平面での動きです。
ターンアウトの際に、距骨の外旋の動きが過剰になると足首の捻れに繋がります。
回旋の動きが少ない場合は、詰まり感を感じることがあります。
また、動きのバランスの悪さによって距骨がズレることで、アーチが崩れたり、扁平足になる可能性もあります。
これらの距骨の内反外反、内旋外旋の動きは、各動作において生じる動きはわずかではありますが、この動きのコントロールが動きの質や安定性に繋がります。
距骨の動きとアライメントを整えるポイント
①距骨のモビライゼーション
距骨には筋肉がついていないため、自ら動かすことはできません。
そのため、周囲の関節と連携させてうまく動かすことがポイントとなります。
距骨のモビライゼーションとは、足関節の柔軟性や可動域を改善し、アライメントを整えるために行う重要な徒手療法です。
モビライゼーションにより、関節間の連動性が生まれることで、動きが良くなります。
②体重を距骨の真上に乗せるイメージ
まずは、距骨がどの部分にあるのかをきちんと理解する必要があります。
その上で、距骨の真上から体重を乗せるようイメージします。
ポジションで立ったときに足首の傾きがないか、プリエで土踏まずが潰れていないかなどを意識することも良いと思います。
③距骨の安定化
距骨を安定させるためには、足裏や足首の筋力トレーニングが必要です。
また、ふくらはぎの筋力も関係してきます。
距骨は動きすぎても不安定になり、動かなさすぎてもズレるため、モビライゼーションによって動きを出したあとは、周辺筋を鍛えて安定化を目指しましょう。
④股関節や骨盤のアライメント
体は連動しているため、どこかにエラーが生じると、それに伴って他の部分にも影響がでてきます。
どれかひとつでも崩れると他が連動して乱れ、バレエで大切な「コントロールされた動き」や「伸びやかさ」が失われやすくなります。
距骨は、股関節や骨盤とも連動するため、たとえば股関節が内旋すると、膝が内側に入り、足首に捻じれが生じ、距骨がつぶれやすくなります。
結果的に骨盤の傾きも変わり、重心が乱れてしまいます。
また、骨盤が左右どちらかに傾いていると、片方の距骨が内反、外反しやすくなります。
距骨・股関節・骨盤の軸が通ると、無駄のない動きが可能になります。
距骨の重要性
距骨は、微細な位置変化が多く、ほんの少しのズレがバランスに大きく影響します。
距骨は、小さな骨で表面からも触れづらく、また動きも感じにくいため、アプローチしにくい部分です。
まずは、距骨の存在を知り、動きをイメージできるようになることから始めましょう。
そして、どのように動くのか、左右差があるか、動きづらい方向はあるかなど、自分の癖を見つけましょう。
バレエを安全に踊るには、筋肉だけでなく骨の動き・アライメントにも意識を向けてみましょう。
今回は距骨の解説をしましたが、こういった知識の理解を深めることが、踊りの質をもう一段階引き上げてくれると思います。
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