バレエダンサーに多いシンスプリント
こんにちは。
やまぐちスポーツ整骨院です。
本日は、バレエダンサーに多い障害「シンスプリント」について詳しくみていきたいと思います。
シンスプリントとは?
シンスプリントとは、脛骨の骨膜が炎症を起こす障害で、主に脛の内側の痛みとして表れます。
このような症状はありませんか?
・ジャンプやポイントで立ったとき脛の内側が痛む
・歩行時に脛の内側が痛む
・脛に腫れや熱感がありズキズキする
・脛の下から1/3あたりにジーンとした痛みがある
・脛の前の筋肉に疼痛がある
こういった症状がある場合、シンスプリントの可能性があります。
シンスプリントの種類
①後内側シンスプリント
脛の内側の下から1/3あたりに痛みが出ます。
脛の部分には、ふくらはぎの下腿三頭筋や後脛骨筋など、多くの筋肉が付着しています。
ジャンプやルルベなどの動作を繰り返し行うことで、これらの筋が脛の骨膜を引っ張ります。
そして脛のストレスが高まることで、発症するリスクがあるといわれています。
原因
内側に痛みがあるケースでは、脛の内側に付着するヒラメ筋・後脛骨筋・長母趾屈筋を使いすぎているパターンが多く見受けられます。
・無理なターンアウト
・足首の過回内
・硬い床でのレッスン
これらは、シンスプリントを発症する原因になります。
無理なターンアウトによって、ニーイン(膝が内側に入ること)を起こすと、後脛骨筋やヒラメ筋が過剰に引っ張られることとなります。
また、足首を捻ったターンアウトを日常的に行っていると、足首が過回内します。
回内とは、土踏まずが潰れ、足首が内側に倒れることをいいます。
その状態でプリエをすれば、脛の内側の筋肉が引っ張られやすくなります。
さらに、硬い床でのジャンプは、脛骨へダイレクトに衝撃がかかるため、筋肉や骨膜に負荷がかかりやすくなります。
②前外側シンスプリント
前外側シンスプリントは、脛の外側に沿って痛みが出ます。
つま先をフレックス 方向にすることで痛みが増したり、レッスン後にふくらはぎよりも脛の前側に疲労を感じることが多いです。
原因
前脛骨筋を過剰に使ってしまっていることが主な原因です。
前脛骨筋を過剰に使ってしまう理由としてあげられるのが、「カマ足」です。
カマ足でつま先を伸ばすと、前脛骨筋が過剰に引っ張られることになります。
また、カマ足で動作を行うと、足首の曲げ伸ばしが正常に行われてず、前脛骨筋を使って足を動かすことが多くなります。
そのため、踊り終わったあとには、脛の前がパンパンに張るといった症状が出てしまいます。
その他には、前脛骨筋が弱いということも考えられます。
使いすぎているのに弱いの?と思う方もいると思いますが、前脛骨筋が弱いと、足首の背屈(フレックス )がうまくできません。
そのため、足首がきちんとした方向に曲がらず、ストレスがかかってしまいます。
また、足指を丸めて使ってしまうことも、前脛骨筋を過剰に使う原因となります。
シンスプリントの対策
シンスプリントは安静にすることで、痛み自体は落ち着くことが多いです。
しかし、練習を再開すると再び痛みが出てしまう方がほとんどです。
ですので、原因を見つけて根本的な見直しをする必要があります。
①アライメントの修正
シンスプリントの症状がある場合、後確率で同時にアライメント不良が起きています。
過度なターンアウトで足首が倒れている場合は、まずは正しいターンアウトの意識を持つことが大切です。
また、カマ足が原因である場合は、骨盤が前傾していたり、股関節のターンアウトが不足していることがあるため、身体の使い方を見直す必要があります。
②ふくらはぎと脛の筋肉のストレッチとリリース
すでに筋肉が張ってしまっている場合は、まずはストレッチとリリースをして、過剰に使う癖を取りましょう。
ヒラメ筋や腓腹筋のストレッチを取り入れてたり、足裏をほぐすことも良いでしょう。
前脛骨筋が張っている場合は、前側を伸ばしたりして、張っている筋肉を緩めましょう。
筋肉がアンバランスのままトレーニングをしてしまうと、どうしても使いやすい筋肉を使ってしまいがちです。
そのため、まずは使いやすい状態することです。
③トレーニングをする
アライメントや、筋肉バランスを整えたあとは、正しい癖をつけるために、トレーニングを行いましょう。
整えるだけでは、また自分の癖で使うようになってしまいます。
修正していくためには、トレーニングやエクササイズが必要です。
セラバンドを使って足首の背屈や回内、回外運動を行ったりして、足首の安定性を高めるのも良いと思います。
また、足先の使い方は、骨盤が関わっていることも多いため、骨盤を安定させるためのトレーニングを行うことも効果的です。
④硬い場所での練習はなるべく避ける
これは予防になりますが、硬い床での練習はなるべく避けたいところです。
床が硬いと、骨や骨膜にダイレクトに衝撃がかかってしまいます。
とくにすでに痛みが出ているときは、硬い床ではジャンプは控えるなどした方が良いでしょう。
また、どうしても硬い床で踊らなければいけないときには、プリエを意識して、衝撃を吸収できるような身体の使い方をしましょう。
シンスプリントと疲労骨折の関係
シンスプリントと疲労骨折の症状は似ていることがあります。
特に初期の段階での症状は非常に良く似ていますが、対処法が変わってくるため、注意が必要です。
また、シンスプリントから疲労骨折に進行する場合もあります。
シンスプリントでは、広い範囲に痛みを感じ、疲労骨折では、ピンポイントで痛い場所があることが多いです。
疲労骨折であれば、安静やギプスで固定する必要も出てくるため、痛みが増す場合は、できるだけ早く調べることをおすすめします。
やまぐちスポーツ整骨院では、それぞれのお悩みに合わせた施術を行っています。
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