成長期のダンサーに多い腰椎分離症
こんにちは。
やまぐちスポーツ整骨院です。
腰の痛みを我慢しながら踊っていませんか?
腰の痛みは、ダンサーにとって珍しいものではありません。
華やかな舞台の裏で、ダンサーの身体には大きな負担がかかっています。
「いつものこと」「疲れているだけ」そう思って見過ごされがちな腰の痛みの裏に、腰椎分離症が隠れていることがあります。
特に成長期のダンサーに多い腰椎分離症は、早めの対応がとても大切です。
そこで本日は、「腰椎分離症」について詳しく解説していきたいと思います。
腰椎分離症とは?
腰椎分離症とは、腰の骨(腰椎)の一部に疲労骨折が起こる疾患です。

腰椎の後方にある「椎弓(ついきゅう)」と呼ばれる部分が、腰を反らす(伸展)・ひねる(回旋)動作の繰り返しによるストレスで徐々に亀裂・骨折を起こすことで生じます。
そのため、腰椎分離症は骨折の一種ではあるものの、一度の怪我で骨が折れてしまうわけではありません。
まれに先天的な骨の弱さや遺伝的要因が関係することもありますが、一般的には、 骨が未熟な成長期の子ども、スポーツ・ダンスなどで腰に繰り返し負担がかかる人に多く見られます。
腰椎は5つの骨で構成されていますが、その中でも第5腰椎に最も多く発生します。
腰椎分離症の主な症状
腰椎分離症では、以下のような症状が現れることが多いです。
・後屈(腰を反らす)時に強い痛みがある
・レッスン後だけ腰痛が強くなる
・片側だけの腰痛
・腰の痛みやだるさが数週間続く
腰椎分離症は、早期に発見・治療すれば治癒する確率が非常に高い疾患です。
しかし、痛みを我慢して踊り続けると、以下のように進行してしまうことがあります。
・骨が完全に分離した状態になる
・偽関節(骨折した部位がうまくくっつかず、本来は動かないはずの場所が関節のように動いてしまう状態)になる
・腰椎すべり症へ進行する
連日のハードなリハや本番が続く場合は要注意です。
腰椎すべり症になると、慢性的な腰痛だけでなく、お尻・太もものしびれやパフォーマンス低下につながることがあります。
成長期のダンサーで腰椎分離症が多い理由
① 成長期の骨はまだ完成していない

成長期の骨は、大人の骨と比べて柔らかく、強度が十分ではありません。
腰椎の後方にある椎弓は、成長途中では構造的に弱く、繰り返しの負荷に耐えきれずに疲労骨折を起こしやすい部位です。
ダンサーは日常的に腰を反らす・ひねる動作を繰り返すため、この未完成な骨にストレスが集中しやすくなります。
② 成長スピードに筋肉が追いつかない
身長が急激に伸びる成長期には、骨が先に伸びる・筋肉や腱の柔軟性が相対的に低下するというアンバランスが起こります。
その結果、腰椎の動きを筋肉で十分に支えられず、骨そのものに負担がかかりやすい状態になります。
特に、体幹筋や股関節周囲の筋肉がうまく使えていないと、腰を反らす動作で「腰椎だけの動き」になってしまい、分離症のリスクが高まります。
③ ダンス特有の動作が腰に集中する
ダンサーの動きには、下記のような腰椎分離症を引き起こしやすい要素が多く含まれています。
・強い腰椎伸展(反り)
・回旋(ひねり)
・片脚支持での不安定な姿勢
・ジャンプや着地の反復
本来であれば、股関節や胸椎(背中)が分担すべき動きを、成長期のダンサーは腰で代償してしまうことが多く、その結果として同じ部位に繰り返し負荷がかかります。
④ 休めない環境・我慢する文化
成長期のダンサーは、発表会やコンクールが続く・休むと振付に遅れる・周囲に迷惑をかけたくないといった理由から、痛みを我慢して踊り続けてしまう傾向があります。
腰椎分離症は初期症状が軽いため、「まだ踊れる」状態で無理を重ねることで、疲労骨折が進行してしまいます。
⑤ 痛みが「成長痛」と誤解されやすい
成長期の腰痛は、成長痛、筋肉痛、使いすぎと判断されやすいため、適切な検査や対応が遅れることも少なくありません。
この見逃しが、分離症の進行につながるケースも多いです。
腰椎分離症の予防法
①レッスン前後のストレッチ

太もも裏(ハムストリングス)・股関節前(腸腰筋)・お尻(梨状筋・中殿筋)のストレッチが大切です。
特に腸腰筋のストレッチは反り腰の対策になるため、おすすめです。
いずれも反らないように注意して行いましょう。
②体幹トレーニング
体幹トレーニングは非常に重要です。
レッスン前のストレッチに加えて体幹の軽い活性を行うと良いでしょう。
具体的には、ドローイン・プランク・デッドバグ・サイドプランクがおすすめです。
上体起こし・反り腹筋はNGです。
腰を反らさず、肋骨を締める意識で行いましょう。
③後ろに反るカンブレの見直し
後ろに反るカンブレのときに腰から反ってしまっているケースが非常に多いです。
これをすると腰を痛める原因になります。
腰椎は安定させておくべき場所です。
胸椎から反らせる意識で倒していきましょう。
まとめ
成長期のダンサーで腰椎分離症が多くみられる理由は、「成長期特有の身体の状態」と「ダンスの動作特性」が重なり合っていることが大きく関係していました。
成長期のダンサーにとって、腰の痛みは「よくあること」「まだ踊れるから大丈夫」ではなく、身体からの重要なサインです。
そのサインに早く気づき、正しく対処することが、長く踊り続けるための鍵になります。
成長期の身体はとてもデリケートです。
痛みがあるときには我慢、無理はしないようにしましょう。
当院の腰椎分離症の施術
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