バレエダンサーのケーラー脂肪体炎
こんにちは。
やまぐちスポーツ整骨院です。
バレエダンサーは、使う関節の可動域が大きく、各関節には日常的に大きな負担がかかっています。
足関節、足首、膝、股関節、そして上半身にいたるまで、身体を酷使するダンスといえます。
女性は、トゥシューズを履いて踊るため、足首の痛みを訴える方が多くいます。
また、女性だけでなく、男性も、高いルルベでの回転や、大ジャンプの着地など、足首にかかる負荷は大きく、同じく足首を痛めることが少なくありません。
これまでにも、足首の痛みについては何度か解説してきましたが、今回は足首の痛みの原因のひとつである「ケーラー脂肪体炎」について詳しく解説していきたいと思います。
このケーラー脂肪体は、アキレス腱と大きく関係する組織で、聞きなれない言葉だと思いますが、実はバレエダンサーにとって重要な役割を持っています。
ケーラー脂肪体炎とは

ケーラー脂肪体は、足関節後方に存在する三角形の脂肪組織です。
距骨後方、踵骨、アキレス腱、長母趾屈筋腱に囲まれたスペースにあります。
ケーラー脂肪体は、単なる脂肪ではなく、主な役割としては、
・アキレス腱と骨の摩擦軽減
・衝撃吸収
・足関節後方の滑走補助
・血流供給のサポート
などがあります。
この組織が炎症を起こすのが、「ケーラー脂肪体炎」です。
ケーラー脂肪体には、神経終末が豊富なため、炎症を起こすと非常に痛みが生じやすい組織です。
ケーラー脂肪体炎の症状

痛みの場所は、
・足首後方のアキレス腱の前方深部
・踵の上あたりの奥
・表面ではなく「中が痛い」感覚
というように、指で押すと、一段奥に圧痛があります。
バレエ動作の中では、
・ルルベ
・ポワント
・ジャンプの着地後
などに痛みが生じます。
痛みの種類は、
・重だるい痛み
・圧迫感
・詰まり感
・鈍い深部痛
というように、一瞬の鋭い痛みというよりかは、持続的な不快感が特徴です。
また、ケーラー脂肪体炎は、単体で発症ではなく、長母趾屈筋腱炎・後方インピンジメント・三角骨症候群などと併発して起こることが多いです。
なぜバレエダンサーに多いのか
①繰り返しの底屈
バレエでは足関節を強く底屈(ポワント)させる動作が多く、この脂肪体が繰り返し圧迫・剪断されやすい環境下にあります。
ポワントやドゥミポワントでは、距骨後方と踵骨後方の間が狭くなります。
その際、ケーラー脂肪体が挟み込まれ、慢性的な刺激を受けます。
とくに、
・足関節の可動域が不足している
・足背屈が硬い
・距骨の後方滑りが悪い
という状態のまま動作を繰り返すと、代償として「詰める」ということが起こり、これがケーラー脂肪体を損傷する原因となります。
②長母趾屈筋腱との関係

長母趾屈筋腱はケーラー脂肪体のすぐ内側を走行します。
長母趾屈筋は、母趾の屈曲、縦アーチの保持、足関節の底屈補助など、バレエでは大切な筋肉です。
長母趾屈筋は、滑らかに動くことが重要ですが、バレエダンサーは、ルルベやジャンプなどで酷使するため、硬くなりやすいです。
長母趾屈筋が肥厚・滑走不全を起こすと、ケーラー脂肪体は近くにあるため、炎症が生じやすくなります。
③後方インピンジメントとの関係
足関節後方インピンジメントは、つま先を伸ばしたときに、距骨後方と脛骨後方の間で骨・軟部組織が挟み込まれる状態を指します。
バレエダンサーに非常に多い障害です。
三角骨がある場合、それが原因となることが多くなります。
この衝突や挟み込みによって、周囲にあるケーラー脂肪体も同時に圧迫されます。
これが繰り返されると、脂肪体が炎症・浮腫・線維化を起こします。
後方インピンジメントとケーラー脂肪体炎は、別の疾患というより、同じストレスの中で起こる連続した症状として考えられます。
初期は、動かすと楽になることもありますが、進行すると常に違和感を感じたり、可動域が減ったりします。
慢性化すると脂肪体が線維化し、滑走障害が強くなります。
バレエダンサーが気をつけるポイント
①甲の伸ばし方

ケーラー脂肪体炎を始め、アキレス腱付近の痛みは、甲の伸ばし方が原因になっている可能性が高いです。
つい、甲の高さやしない具合に意識がいってしまい、間違った伸ばし方をしている人が少なくありません。
足首をギュッと詰めて甲を伸ばしていませんか?
これは、インピンジメントを起こしやすい伸ばし方です。
踵をふくらはぎの方向に縮めるような伸ばし方を続けていると、アキレス腱や三角骨症候群を発症するリスクが大きく高まります。
さらに、ふくらはぎの筋肉が必要異常に発達する原因ともなります。
つま先を伸ばしたときに、踵やアキレス腱周辺の詰まり感を感じる人は、甲の伸ばし方を一度見直してみましょう。
②背屈の可動域
背屈の可動域とは、ポワントの逆の、フレックス 方向の可動域のことです。
意外かもしれませんが、この背屈の可動域制限は、ケーラー脂肪体炎に大きく関係します。
背屈制限があるということは、距骨の後方滑りが悪いということです。
この距骨の滑りの悪さの代償が、足首へのストレスに繋がります。
本来は、
プリエで脛骨が前へ
↓
距骨が後方へ滑る
↓
スペースが確保される
↓
その反動で自然に底屈へ
しかし、背屈が硬いと、
脛骨が前に出ない
↓
距骨が前に詰まる
↓
その状態から無理やり底屈
↓
後方で圧迫
↓
ケーラー脂肪体が挟まれる
という流れが生じます。
距骨の滑りが悪くなる原因はさまざまですが、距骨が本来の位置からズレてしまっていることが大きな要因となります。
③着地の仕方
ジャンプの中で、もっとも重要なのは、高く飛ぶことよりも、着地の仕方です。
ジャンプだけでなく、ポワントからの着地も同じく非常に大切です。
着地では、膝、股関節を使うことで、衝撃を分散・吸収します。
しかし、なんらかの理由で膝と股関節が機能していないと、足関節で衝撃を受け止めることになります。
このときに、後方には瞬間的な圧縮がかかります。
ケーラー脂肪体にも繰り返しの衝撃がかかることになります。
また、体幹が弱いダンサーも着地の際にブレが生じやすいため、注意が必要です。
まとめ
ケーラー脂肪体は、足首おいてクッションや滑走の役割を担う重要な組織です。
バレエでは、足首の柔軟性や安定性が踊りの質に大きく影響するため、大切な組織です。
同時に、繰り返しの足首の曲げ伸ばしによって酷使されやすい部分でもあります。
アキレス腱炎と間違われることもありますが、ケーラー脂肪体炎の場合、アキレス腱よりも深部に痛みを感じることが多くなります。
痛みが慢性化する前に、早めの対策をしましょう。
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