股関節の捻挫
こんにちは。
やまぐちスポーツ整骨院です。
みなさんは捻挫といえば、どこを思い浮かべますか?
おそらく「足首」「甲」ではないでしょうか。
しかし、実は他の部位でも捻挫が生じることがあります。
本日は、「股関節の捻挫」について詳しく解説していきたいと思います。
股関節の捻挫?股関節って捻挫するの?
と思われた方もいらっしゃるでしょう。
たしかになかなか聞きなれないものですが、捻挫は股関節にも起こりうるのです。
股関節の捻挫とは

(右股関節後面)
股関節は、大腿骨の骨頭と、骨盤側の寛骨臼が組み合わさった「球関節」です。
この構造により、前後・外転・内転・回旋と非常に大きな可動域を持ちます。
そして、股関節には「関節包」と「靭帯」がついています。
関節包は、大腿骨骨頭と寛骨臼を外側からすっぽり覆う強靭な膜です。
二重構造になっており、外側は線維膜というコラーゲン線維で、靭帯と連続して股関節を安定させる役割をしています。
内側は、滑膜で、滑液油である関節液を分泌し、関節をスムーズに動かす役割をしています。
また、股関節の靭帯は3つありますが、これらは関節包の外側が分厚く強化された部分です。
つまり、関節包と靭帯は別物ではなく、一体化として存在する、補強帯のようなものです。
イメージでいうと、関節包が関節全体を包む丈夫な布であり、靭帯がその布を外側で補強するベルトという感じです。
股関節では、この関節包と靭帯が股関節を「動きすぎないようにブレーキをかける」役目をしています。
そして、この関節包や靭帯は過度に引き伸ばされることで微細な損傷を受けます。
これが「股関節の捻挫」です。
股関節の捻挫の症状

(右股関節前面)
主な症状としては、
・股関節の前側や内側の「ズキッ」とした痛み
・ターンアウトや脚を上げる際の詰まりや引っかかり感
・座った姿勢での深部の痛みや違和感
・練習後の重だるさ
などです。
これらは関節包や靭帯に炎症が起きているサインです。
軽度であっても見逃してはいけません。
放置すると、股関節唇損傷などより重症なものに繋がる可能性があります。
股関節の捻挫は、はっきりと腫れることが少ないのが特徴です。
そのため、ただの筋肉痛と勘違いして踊り続けてしまうケースが多く見られます。
バレエでの股関節の捻挫の原因
①無理なストレッチ

可動域を広げようとして、無理なストレッチを急に行うと、関節包や靭帯が微少断裂を起こしやすくなります。
特に、レッスン前の体が冷えたり固まっている状態での過度なストレッチは危険です。
また、ストレッチをしすぎた状態で練習を始めることは、関節が緩い状態で行うということになります。
緩い状態では、股関節に負担がかかりやすくなるため、怪我のリスクが高まります。
無理なストレッチでは、股関節が正常な可動域を超えて動きやすい状態を作ってしまい、股関節を捻りやすくなってしまいます。
②骨盤の前傾
骨盤が前傾していると、股関節の前面が圧迫される状態になります。
この状態では、前面に負荷がかかりやすくなります。
また骨盤の前傾は、インピンジメント(骨と骨のぶつかり)が生じやすくなるアライメントです。
骨盤が前傾した状態で、動作を行うことで、「股関節が詰まる」「奥が痛い」といった症状が出やすくなります。
③正しくターンアウトができていない
ターンアウトについては、みなさん日々の練習で嫌というほど言われていると思います。
バレエでは永遠の課題とも思われるターンアウトですが、これが正しくできていないと、やはり股関節の怪我に繋がります。
股関節には、深層外旋六筋というターンアウト に重要な筋肉が存在しますが、これを使わずに「見せかけのポジション」で踊っていると、股関節、膝、足首などどこかに問題が生じてきます。
股関節のターンアウトが足りずに、足首で頑張っている状態のとき、股関節のテンションは内向き(アンデダン方向)に強くなってしまいます。
しかし、ポジションは作らないといけないため、無理に膝を開くなどして調整すると、股関節が悲鳴をあげてしまいます。
同時に膝や足首が痛くなる人もいると思います。
また、もうひとつ重要なのが、「自分の骨格を超えて」のターンアウトです。
人にはそれぞれ自分の最大の角度というのがあります。
しかし、それを無視して、脚を開いたり可動域を高めようとすると、怪我をしてしまいます。
まずは、自分の骨格を知ることが大切です。
股関節の捻挫の対処法
①まずは炎症を抑える
熱感や痛みが強い初期はアイシングと安静を基本にします。
ここで痛いからストレッチしようとしてしまうと、関節包や靭帯が回復しにくくなります。
日常生活でも、できるだけ歩く時間を短くするなどして、股関節に負担が掛からないよう心がけましょう。
②筋肉の調整
痛みによって股関節周囲の筋肉が収縮している場合、それらの筋肉を緩めることで、股関節の動きが良くなります。
特に大腿直筋・腸腰筋・内転筋の硬さを整えることで、股関節の緊張が軽減されます。
また、股関節の捻挫によって、股関節の位置がわずかに内旋方向に入っているケースがあり、周囲の筋肉を調節することで、股関節がうまくはまりやすい位置にいきやすくなります。
③股関節周りのトレーニング

ある程度痛みが落ち着いてきたときに重要なのが、再発を防止するために筋肉を鍛えるということです。
バレエダンサーは、股関節周りが良くいえば柔軟、悪くいえば緩い人が多いです。
柔軟であることは、パフォーマンスにとって有利ではありますが、その分しっかり筋力をつけなければ怪我をしやすいというのも事実です。
股関節周りの筋肉は、すべてのダンサーにとって重要です。
大臀筋や中臀筋など、外側の筋肉は発達しているけれど、インナーの深層外旋六筋は弱いというダンサーは少なくありません。
股関節の安定性には、どちらも必要な筋肉ですが、バレエではより繊細なコントロールと、通常よりも大きな可動域を求められるため、深層外旋六筋の役割は大きくなります。
関節包や靭帯が緩めだと感じるダンサーは、特に股関節周りの筋力トレーニングが必要でしょう。
股関節周りの筋肉を強靭なものにすることで、関節の緩さをカバーできる部分はあります。
まとめ
股関節の捻挫は、見た目では分かりにくくても、関節包や靭帯への負担が蓄積することで起こります。
パフォーマンスを保つためには、柔軟性だけでなく股関節の安定性を支える筋肉と、関節包・靭帯の大切さを意識しましょう。
また、少しでも違和感や痛みを感じた際には、早めにケアすることで、早期回復が期待できます。
日々の意識と正しいケアで、股関節を安全に使いましょう。
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