股関節が鳴る?
こんにちは。
やまぐちスポーツ整骨院です。
本日は、「弾発股」について解説したいと思います。
練習やストレッチ中に、股関節が「ポキッ」「カクッ」といった音が鳴ることはありませんか?
これはバレエダンサーに非常に多く見られる現象で、人によって音の違いはありますが、股関節が何かしらの音がなる症状を「弾発股」といいます。
なんの音が鳴っているのかわからないという方が多いと思いますが、「弾発股」は、鳴る場所によって大きく3つに区別されています。
それぞれ具体的にみていきましょう。
弾発股の種類と特徴
①外側型弾発股
外側型弾発股は、股関節の外側の大転子のあたりが鳴ります。
太ももの外側の靱帯組織である腸脛靱帯や、付け根の大腿筋膜張筋が、大転子を乗り越える際に「コツッ」や「カクッ」といったような音がします。
音が鳴りやすい動作としては、
デヴェロッペアラセゴン
グランバットマンアラセゴン
プリエからの伸び上がり
などです。
日常動作では階段の上り下りなど、股関節を曲げ伸ばしする動作で鳴りやすくなります。
起こりやすい障害
大転子滑液包炎
大転子と腸脛靭帯が擦れて、潤滑役の滑液包に炎症が起きる大転子滑液包炎が起き、痛みを伴うことがあります。
大転子滑液包炎についてはこちらをご覧ください。
腸脛靱帯炎
外側広筋との連結や膝外側での摩擦により炎症が拡大し、腸脛靱帯炎が起きることがあります
小臀筋・中臀筋腱炎
腸脛靭帯との摩擦や、大転子部分の牽引負荷によって、付着部の腱が炎症を起こすことがあります。
②内側(前方)型弾発股
内側(前方)型弾発股は、鼠径部付近で音が鳴るタイプです。
腸腰筋腱が 骨盤の骨の出っ張りや大腿骨頭を乗り越えることで「パキッ」「カクッ」といった音がでます。
股関節の深い部分で音が鳴っているように感じることが多いです。
動作としては、
デヴェロッペドゥヴァン、アラセゴン
で鳴りやすいです。
股関節の内旋から外旋に切り替えるときに出やすくなります。
また、仰向けに寝て膝を曲げてくる際や、脚を外側に開いて閉じてくる際などにも鳴ることがあります。
起こりやすい障害
腸腰筋腱炎
内側(前方)型弾発股では、腸腰筋腱が繰り返し摩擦を受けて炎症を起こす腸腰筋腱炎が起こりやすくなります。
腸腰筋滑液包炎
繰り返しの摩擦によって、腸腰筋腱と骨盤の前側の間にある滑液包が炎症を起こす腸腰筋滑液包炎を起こすことがあります。
グロインペイン症候群
腸腰筋腱炎や腸腰筋滑液包炎が慢性化することで、グロインペイン症候群に繋がるリスクがあります。
股関節周囲の筋膜・腱・恥骨結合に負担がかかり続けることによって、鼠径部全体に広がる疼痛が慢性化します。
グロインペイン症候群についてはこちらをご覧ください。
③関節内型弾発股
関節内型弾発股は、外側型や内側(前方)型と違い、股関節内部に原因があります。
「ゴリッ」や「ガリッ」とした深い音や引っかかり感を感じることが多く、痛みや可動域制限を伴いやすいのが特徴です。
起こりやすい障害
股関節インピンジメント
寛骨臼と大腿骨骨頭が当たる障害です。
インピンジメントを起こすことで、関節唇や関節軟骨の損傷が生じるリスクが高くなります。
股関節唇損傷
股関節インピンジメントによって寛骨臼の縁にある関節唇が傷つく障害です。
傷ついた断片が引っかかりを起こしやすくなります。
関節内型弾発股は、これらの構造的な問題があるために音が鳴るといった方がよいかもしれません。
他の2つと比べて、痛みが強く出やすいのが特徴です。
ロッキングや引っかかり感、また、特定の角度で痛みが大きくなるなどの症状があります。
無害な弾発股
音が出るからといって、すべてが障害に繋がるわけではありません。
実際、外側型や内側(前方)型では、無害な場合も多くあります。
痛みや可動域制限がなく、腱や靭帯が骨を軽く乗り越える程度や、関節液内のガスがはじけるときに音が鳴るというケースでは、そこまで気にする必要はないと思います。
しかし、注意しなければならない弾発股もあります。
注意しなければならない弾発股
音と同時に「痛み」や「引っかかり」がある場合は、注意が必要です。
また、動作の可動域が狭くなってきた場合なども要注意です。
バレエダンサーの場合、踊りでの可動域が大きいため、小さな違和感が腱炎や股関節唇損傷に繋がることがあります。
セルフケア
股関節前方の弾発股においては、腸腰筋のリリースが重要となります。
ストレッチなどを行い、腸腰筋を柔軟に保つことで、摩擦を軽減できます。
また、股関節外側の弾発股においては、大腿筋膜張筋と腸脛靱帯のリリースを行いましょう。
フォームローラーなどを使うと効果的ですが、痛すぎる刺激は逆効果となるため、呼吸を保ちながら行うことがポイントです。
また、弾発股を防ぐには股関節のコントロールも重要です。
ロンドジャンブをゆっくり行うなどの練習をして、スムーズな関節運動ができるよう心がけましょう。
そして、鳴りやすいからといってパキパキ鳴らすことは避けましょう。
さいごに
「弾発股」は、バレエダンサーに多くみられる症状です。
弾発股は無害な場合もありますが、痛みがある場合は、炎症や関節唇損傷のサインであることがあります。
弾発股に限らず、違和感や痛みが出たときには、早期のケアが大切です。
症状が慢性化してしまうと、回復までの時間が長くなってしまいます。
日常的にケアする時間を少しでも取り入れて、怪我のリスクを減らしましょう。
やまぐちスポーツ整骨院は、大阪市谷町四丁目駅と、東大阪市弥刀駅に2院ございます。
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