足が高く上がるようになるコツ
こんにちは。
スポーツ整骨院です。
バレエダンサーと聞いて まずイメージされるのが体の柔軟性ではないでしょうか。
バレエををしている人誰もが高く足を上げたい!と思うのですが、バレエでは高く足が上がるから良いというわけではないのです。
とにかく足を上げることにこだわりすぎて足の使い方が 内回しになってしまったり、上げた足に軸が振り回されているようでは、 バレエ的に美しくありません。
本来はレッスンを積むうちに どんどん高く上がるようにコツが掴めてくるはずですが、
誤った方法でレッスンをしていると、バレエでは必要のない筋肉が発達してきたり、変な癖がついてしまったりと、思っている方向とは別の道に進んでしまうこともあります。
また、高く足が上がるようになっても、踊りの中で使えるものでなければ、意味がありません。
足は高く、”美しく”上げるのが理想です。
力や気合ではなく、テクニックで足を上げられるようにしていきたいですよね。
今回は正しい足の上げ方について、いくつかポイントをお伝えします。
足を高く上げるためには
1.柔軟性
2.筋力
3.アンディオール
4.骨盤のコントロール
5.体幹の強さ
6.軸足の強さ
が大切となってきます。
①柔軟性
まずは、足の可動域を広げる柔軟性は大前提として必要です。
脚をどこに上げるかによって柔軟性が必要な場所が変わってきます。
ドゥバンに上げるときには腿裏の筋肉
アラセゴンに上げたければ、内腿や腿裏
後ろに上げたければ、脚の前側
の柔軟性が必要です。
さらにアラベスクなどでは、背中の柔軟性も必要となります。
②筋力
いくらバーに脚を乗せたり、手で支えて脚が上がるようになっても、そこでキープする力がなければ、踊りの中で脚を上げることはできません。スプリッツはできるけれど、脚が上がらないというのも筋力不足といえるでしょう。
柔軟性とともに、筋力は足を上げるためには欠かせない大切な要素です。
③アンディオール
そしてその柔軟性と筋力ををうまく活用するためには、正しく足を動かす必要があります。
足を上げるという言葉で表現していますが、ただ放り投げる、持ち上げるという感覚の上げ方はバレエ的には正しくないですよね。
バレエ特有の足の上げ方は、旋回するように足の筋肉を使います。
そこでポイントとなるのが アンディオールなのです。
そもそも人間の体の構造上、アンディオール(外旋)をせずに脚が横に上がる角度は47°前後です。でも、バレエダンサーのみなさんはそれ以上、上がる人では顔の近くまで脚が上がりますよね?
なぜなのでしょうか。それはアンディオールしているからなのです。
脚(大腿骨)は、骨盤のソケット状のくぼみにはまっています。これが股関節です。
アンディオールしないと、そのソケットに大転子がぶつかってしまい、脚が上がりません。
アンディオールすることで、股関節の出っ張り(大転子)がソケットにぶつからないようにするのです。
ですから、脚を高く上げるにはきちんとアンディオールすることが必須なのです。
④骨盤のコントロール
バレエのレッスンで、骨盤の高さを変えないで!と注意を受けたことがある人は多いと思います。
確かに脚を上げる角度が90°までの場合、骨盤の高さは床に水平であることが重要とされます。
しかし、90°以上脚を上げる場合、骨盤が水平のままではそれ以上脚を上げることはできません。できたとしても、どこかが代償している可能性が高いです。
90°以上の場合、骨盤をうまくずらしていくコントロールが必要となってきます。
前にあげるとき、横にあげるとき、後ろへあげるとき、それぞれのポイントをコントロールして骨盤をずらして動かす事で、高く美しくあげる事ができます。
⑤体幹の強さ
そして、この骨盤をずらしてコントロールするときに、重要になってくるのが、体幹の強さです。
腹筋・背筋・お尻の筋肉・軸(床を押す)筋肉など、90°までで基本となる筋力や体幹が備わっていないと、骨盤だけでなく、体幹までもがズレて歪んでしまいます。
バレエでは体幹のスクエアを保つことが大事と言われていますよね。
骨盤をずらしても、体幹がスクエアに見える強さが必要です。「見える」という表現を使ったのは、実際には少し傾けているからです。
骨盤を真っ直ぐにと注意される人は、もしかすると体幹が異常にずれてしまっていることで、そういった注意を受けるのかもしれません。
⑥軸足強さ
この軸足の強さというのも、脚を高く上げる上で非常に大切なポイントとなります。
とくに、センターや早い速度で脚を上げる際、軸足がどれだけ強いかは重要となります。
ここで、軸足の強さを手に入れるためのポイントをお伝えします。
〜軸足の注意ポイント〜
①真っすぐ立てているか
ドゥバンに足を上げた時に軸足が斜め後ろに引ける、またはアラセゴン、アラベスクに上げた時に上げている足の方へ軸足がついていってしまうことがありませんか?
軸足の真っすぐが保てていないと、本来使えるはずの体幹がうまく使えなくなったり、足をキープするのも大変になります。
②膝は伸ばせているか
特にドゥバンとアラセゴンの時に
足を上げることばかりこだわりすぎると 腰が斜め下に抜け落ちてしまいます。そうなることで軸足の膝にどっしりと体重が乗ってしまい、膝が曲がってしまいます。
バーレッスンの時に、必ず膝裏が伸ばせているかを確認しましょう。
以上、本日は脚を高く上げるためのポイントをお話させていただきました。
脚が上がるダンサーも、一日で上がるようになったわけではありません。
日々の積み重ねが大切です。
脚が上がらなくて悩んでいる人も、まずは自分には何が足りないのを知り、少しずつ進んでいってくださいね。
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