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鏡を見すぎていませんか?

こんにちは。

やまぐちスポーツ整骨院です。

 

みなさんは踊るときに、を見て練習することが多いと思います。

多くのバレエスクールでは、鏡が設置されています。

 

そのため、バレエダンサーは鏡がある環境というのに慣れています。

 

バーレッスンやセンターレッスン、そしてリハーサルでは、常に鏡で自分の動きを確認しながら踊るということが多いのではないでしょうか。

 

しかし、舞台に立ったとき、そこには鏡はありません。

よく舞台に立ったときに、「吸い込まれそうになる」という人がいますが、これは舞台の大きさ、空間、照明などによって、いつもと感覚が大きく変わるためです

 

普段鏡で自分の動きを常に確認しながら踊っていると、舞台に立ったとき戸惑うことになります。

それはなぜでしょうか?

 

 

本日は、「鏡を見すぎることの弊害」と、「怪我との関係」について詳しく解説していきたいと思います。

 

 

感覚とは何か

ここでいう感覚とは主に、

 

固有感覚(proprioception)

身体認知(body awareness)

 

を指します。

 

固有感覚とは、関節や筋肉の状態を無意識に感じ取る能力です。


例えば、今膝はどのくらい曲がっているか、足首がどの方向に傾いているか、重心がどこにあるかというのを、視覚に頼らず把握する力です。

 

一方身体認知とは、自分の身体を「どのように動かしているか」を理解する力です。


バレエでいえば、


・ターンアウトをどこから作っているか

・体幹が本当に引き上がっているか

・軸がどこにあるか

 

といった“動きの質”に関わります。

 

固有感覚は、無意識に感じとる身体のセンサー機能で、身体認知は、脳内での身体のイメージです。

 

感覚のズレは、身体の実際の状態と、それを感じ取っている感覚(認識)が一致していない状態です。

 

・まっすぐ立っているつもりが傾いている

・正しくターンアウトしている感覚だが膝や足で代償している

・中心に乗っているつもりだが外側荷重になっている

 

といった状態です。

 

このズレは、固有感覚、身体認知の両方に関係し、特にバレエでは顕著に現れます。

 

 

鏡を見ることで起こりやすいズレ

① 視覚優位による感覚の低下

 

鏡を見ながら動くと、脳はどう感じるかではなくどう見えるかを優先して処理します。

その結果、固有感覚を使って動きを調整する能力が発達しにくくなります。

つまり、身体の内側の情報が使われない状態になります。

 

これが、舞台上や鏡のない場所で感覚がわからなくなるという現象を引き起こします。

普段から視覚優位な状態で踊っていると、空間やスペースが大きくなって視覚に頼れなくなったとき、自分の身体の感覚がわからなくなってしまうのです。

 

 

② 外見を合わせるための代償動作

 

鏡で形を整えようとすると、本来の使い方ではなく、膝を捻ったり、足部で無理に外旋するなどの代償が起こりやすくなります。

 

このとき、見た目は正しいが、身体の中では間違っているという状態が成立してしまいます。

 

このズレが積み重なると、


・特定部位への過負荷

・慢性痛

・繰り返す怪我

 

につながります。

 

鏡をみて修正するとき、身体の一部に集中することが多くなります。

そして、その一点においては修正されたように思えても、全体が見えていないことが多く、他の部分が代償していることがよくみられます。

この代償動作を積み重ねてしまうと、身体のバランスが崩れてしまい、軸がわからなくなります。

そして、一番の問題は、怪我のリスクが高くなることです。

 

 

どの感覚に問題があるのか

まず前提として、今からお話する感覚がそれぞれ別物というわけではなく、身体の感覚というのはすべてが連動しています。

ただし、どこが主に崩れているかを見極めることは大切です。

 

①感覚入力タイプ

これは、感覚の情報が正しく入ってきていない状態です。

具体的には、

 

・ルルヴェでどこに乗っているか分からない

・着地のたびに位置が変わる

・軸を探しながら動いている感じがある

・目を閉じると崩れる

 

などといった感覚があげられます。

 

これらは、過去の怪我によるものや、使い方の偏りによって起きていることが多いです。

怪我をすると、筋肉・靱帯・神経が損傷するため、感覚が鈍くなります。

またその部分を庇って動く期間が長くなると、本来とは違った場所で動くことが「正常」と誤認識してしまうようになります。

使い方の偏りもこれにつながります。

 

 

②視覚依存タイプ

視覚依存とは、外からの情報(鏡)で動きをコントロールしている状態です。

つまり、内側の感覚より見た目が優先されている状態となります。

 

視覚依存が強いと、

 

・鏡があると綺麗にできる

・鏡がないと一気に崩れる

・指導者からはとそうと言われるが痛みがある

・舞台で感覚がわからなくなる

 

といったことが起きます。

 

内部の身体の状態を感じる力が弱くなっている、あるいは育っていないパターンです。

鏡を見てバランスを取ることが習慣化していると、感じる力が育ちません。

 

身体の内側を感じてバランスを取ったり修正するのではなく、鏡を見てコントロールするため、いざ鏡がなくなるとどのように動いて良いのかがわからなくなります。

 

 

③運動出力タイプ

身体の感覚は正常であっても、鏡を見る癖がある場合、小さなズレが生じます。

とくに、タイミングのズレが生じやすくなるため、鏡のない状態で速いテンポになると、急に動きが悪くなったりします。

視覚情報は、約0,1〜0,2秒ほど遅れるため、このタイミングのズレが、筋出力のタイミングのズレにつながります。

そのため、動きがぎこちないといった状態になります。

 

 

まとめ

本日は、鏡を見て練習をすることの影響について解説しましたが、思い当たる節はありましたか?

おそらく、ダンサーのみなさんは鏡を見ることが習慣化していると思います。

 

もちろん、形や動きを確認するのは大切なことですが、鏡に依存しすぎずに、身体の感覚を感じ取る力もバレエでは重要です。

 

鏡を適切に利用しながら練習することを心がけましょう。

 

 

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